
「布団に入るとくしゃみや鼻水が出て目がかゆい」
「夜中に咳き込んで眠れない」
「寝室に入ると鼻が詰まる」
花粉症の季節でもないのに、くしゃみや鼻水・目のかゆみといった症状がでて眠れなかったり、こんこん咳が止まらなくてツライなんて人はいませんか?
もしかすると、ダニが原因のアレルギーかもしれません。
同じまくらを何年も使っていて、カバーの洗濯もサボりがちな貴方は要注意。
この季節外れの花粉症の様な症状やぜん息の誘発はまくらのダニが原因の場合があります。
アレルギー疾患はむずかしい病気で単純にダニだけの問題でもないのですが、アレルギーの引き金になりやすいダニは対処しておいて損はありません。
この記事では、まくらのダニについてアレルギーを引き起こす原因と対策を解説していきます。
コチラの記事でわかること
- まくらのダニが危険な理由
- まくらのダニ対策方法
ダニから出る大量のフンがアレルギーを起こす

まくらはダニが爆発的に増えやすく、中でも「チリダニ」と呼ばれるホコリに多くいる種類が大量のフンをすることで、アレルギー性鼻炎・結膜炎やアレルギー性ぜん息を引き起こします。
ダニアレルギーと聞けば本体の方が原因に思えますが、実際にはフンの方がアレルギーを起こしやすく量もずっと多いのです。
例えば100匹のダニが居ただけで、なんとフンは50000個にもなります。
これが頭のすぐ後ろで大量生産されているんですから、直接吸い込みやすく危険なのが判ると思います。
①糞は小さく気管に入りやすい.
吉川 翠.「8.5思いもよらぬところにダニ」.『ダニのはなし-人間との関わり-』.島野智之,高久元編著.朝倉書店.2016,p.116
②糞量は虫体量よりも多い.1匹が一生に約500個の糞をするので、床面のアレルゲン量のほとんどは糞由来である.
③糞の方がアレルギー活性が高い.糞中のタンパク質(分子量約2万4000)の方が虫体のタンパク質(同約1万5000)よりもヒトにアレルギー反応を起こしやすい.
なぜまくらでダニが増えやすいのかというと、寝具の中で一番ダニのエサが多いからです。
直接頭を付けている場所なので、就寝中にたくさんの汗やフケ・剥がれたヒフやアカがどうしても付着してます。
この頭皮の汗からでるニオイもダニが好むのでより一層集まりやすく、ダニの繁殖条件である「湿度と温度・エサ・住処」をすべて満たすので、まさにダニの温床です。
寝るときに症状が出て、眠れなくなるのはこれが理由なんです。
- ダニの繁殖条件を最も満たす場所
- 大量のフンを寝ている間に吸い込みやすい
- フンが一番アレルギーを起こしやすい物質
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まくらの丸洗いはあんまりしないし、カバーの洗濯もサボりがちなのも原因なんだよ
まくらは清潔に保とう

まくらがダニのフンで溢れかえってしまうのは単純に不衛生だからです。
なかなか耳が痛い方も多いんじゃないでしょうか。
まずは、汚染されたまくらのダニを駆除してからフンを洗い流していきます。
そして一番重要なのがキレイな状態をキープすることです。
- フンを量産するダニを減らす
- 徹底的にフンを洗い落とす
- ダニが増えにくい清潔なまくらを維持
まくらだけキレイにしても、お布団が汚染されていたらダニは移動してくるのですぐ元に戻っちゃいます。
ベッド全体でダニが増えないように一緒に対策をしていくのが良いです。
お布団のダニ対策についてはこちらの記事で解説しているので、あわせて読んでみてください。
まくらのダニを退治する方法

まくらのダニ対策は駆除とフンの洗い流しを一緒にやっていきます。
ダニを駆除するには高温にさらすか極度に乾燥させるのですが、まくらの素材や構造によってはこの手段が使えないこともあるので、徹底的にきれいにするのが一番です。
洗濯してダニの死骸やフンを洗い落とす
まくらやカバー表面に付着しているダニの死骸やフンは、洗濯することでおおよそ9割は除去できます。
・まくらカバーは1週間に一度
・まくら本体は半年に一度
お洗濯する頻度の目安としてこれくらいの間隔で清潔に保っていきましょう。
もちろん、汚れや臭いが気になったらすぐに洗濯してください。
とくに小さなお子さんは代謝も高く汚れやすいのでこまめに洗ってあげましょう。
ですが洗濯だけではまくらの中で生きているダニの退治はむずかしく生き残ってしまいます。
可能なかぎり、まくらの洗濯時に乾燥機の熱で駆除するのがベストです。
乾燥洗濯機がない方は、コインランドリーの大型乾燥機を使うとしっかりと加熱してダニを退治できます。
乾燥機NGのまくらは天日干しや陰干しで徹底的に乾燥させてダニの活動と繁殖を押さえます。
洗濯と乾燥機に掛けられるかどうかは枕についている洗濯マークや素材によって決まっているので、下記の表を参考にしてみてください。
洗濯OKのマークと素材 | 洗濯NGのマークと素材 | 乾燥機OK | 乾燥機NG | |
---|---|---|---|---|
洗濯マーク | 洗濯機![]() ![]() 手洗い ![]() ![]() | ![]() ![]() | ![]() | ![]() |
天日干しする素材 | ポリエステル綿 (洗える) パイプ ストロー コルマ 丸ビーズ | ポリエステル綿 (洗えない) そばがら ひのき | – | – |
陰干しする素材 | ビーズ (洗える) | ビーズ (洗えない) 羽根 低反発 | – | – |
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干すときは乾燥した空気がよいので、エアコンや除湿器・送風機をつかって湿気をとろう
掃除機をかけてダニのフンを取る
洗濯以外で物理的にフンを取れるのは掃除機で吸い取ることだけです。
素材的に丸洗いや乾燥機にかけられないまくらは掃除機で徹底的にダニアレルゲンを除去していきましょう。
掃除機のノズルはお布団専用のタイプでまくらにも使えます。
- 頻度は週に1回くらい
- 片面1分間かけてじっくりと
ですが「掃除機で吸っても意味がない」と言われることもあります。
すべてのアレルゲンの除去はできませんし生きているダニも吸いきれませんが、それでも一定量を減らすことは可能ですし、エサとなる汚れも取れます。
大事なことは繰り返して清潔に保つことです。
逆に言えば掃除機を掛けないと悪化はしても改善もしません。
ダニのフンだらけのまくらなんてイヤですよね?
寝返りで空中に舞ったフンを空気清浄機で吸引する
空気清浄機を使って枕周辺の空中に飛び散ったフンの欠片を吸引するのも効果的です。
細かいホコリやダニのフンは寝返りをしたときに空気中に飛び散りやすく、それを寝ている間に自然と吸っています。
その飛び散ってしまったアレルゲンを空気清浄機で吸引しておけば吸い込む量を減らすことができます。
最近は微細な粒子も逃さない空気清浄機もありますので検討してみてください。
新しい枕に買い換える
実は一番手っ取り早いのが新しい枕に買い替えちゃうことです。
自分に合った枕ってなかなか見つからないので大事に使いたいところですが、一度ダニの温床に
なってしまうと完全駆除というのは非常に難しいのも事実です。
一度リセットしてから新しくダニ予防をしていくことも検討してみましょう。

無理なく続けられるダニ予防を選ぼう

生きているダニを減らすことと合わせて大事なのが繁殖を抑えていく対策です。
駆除出来たらもう安心して予防しない人も多く、ダニ対策で失敗する大きな要因の一つです。
しっかりとポイントを押さえておきましょう。
まくらにタオルを掛けて毎日とりかえる
大きめのタオルを枕にかけておいて毎日取り替えてください。
こうすることでタオルに集まったダニとフンを直接排除できます。
汗も吸収してくれますし湿気も抑えられて、とても衛生的です。
洗濯の時に他の衣類にダニが移ることはほとんどないのですが、気になる人は個別に洗えば大丈夫です。
今晩からでもすぐにできるカンタンな対策なのでまずはやってみましょう!
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まくらカバーを洗うよりめんどくささが低い気がする
湿気を逃がす
ダニはとても湿気を好むので、じめじめしたまくらや部屋はNGです。
エアコンや除湿機を使ったり、寝室の換気をして湿度を50%前後に保つのを目安にしてください。
まくらも定期的に干して乾燥させてダニの繁殖を抑えていきましょう。
ダニ対策グッズを置く
置くだけで便利なダニシートタイプの駆除グッズも予防に効果的です。
忌避剤やダニ除けスプレーはまくらにあまり使いたくないので、なるべく化学薬品のつかわないタイプが使いやすくて良いです。
私はぜん息の症状を和らげるためにダニ対策グッズとして【ダニ捕りロボ】 を使っています。
使い始めてからしばらくは効果が実感できませんでしたが続けることで徐々に咳き込むことが減っていきました。
置いておくだけでいいのでとりあえず使ってみるのもよいかもしれません。
高密度繊維の枕カバーやプロテクターを使う
ダニの侵入を防ぐ加工がしてあるまくらカバーを使うことで繁殖を抑えることができます。
- ダニを枕の内部に行かせない
- 枕の中のダニを外に行かせない
小さなダニでも通れない加工がしてあり、内外に行き来ができなくなりダニが繁殖しづらくなる効果があります。
でもけっこうお値段が高いので、まくらのダニ対策では最終手段です。
- 繊維のスキマが極小なのでダニが通過できない
- 表面にしかダニがいないので簡単な掃除とカバーの洗濯で済む
- 防水性の高い膜の層で水分や汚れを枕に通さない
- 簡単なプロテクターの洗濯で済む
- 商品によって寝心地が変わってしまう
- 洗えないタイプの枕に最適
まくらこそ本気でダニ対策しよう

アレルギー性鼻炎・結膜炎やぜん息の原因になりやすいまくらのダニ対策について解説しました。
重度のアレルギーを発症していまうこともあり、とにかく寝れないのがしんどいしつらいのです。
快適な睡眠のためにまだ症状がない人も簡単なものでいいので、まくらのダニ対策をはじめてみましょう!
- まくらにはダニのフンがいっぱい
- 常に清潔に保つことこそ対策
- 定期的な洗濯と掃除
- 湿気を溜めない
- 新しいまくらやカバーを買うのもOK
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最後までお読みいただきありがとうございました
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