洗濯でダニが除去できるかは布地の厚さによって全然違う

家事で対策
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「洗濯すれば溺れるし洗剤でダニは殺せる?」
「ダニが付いた服を洗濯したあと他の衣類を洗ったら移る?」

衣類や寝具についたダニを落とすのに洗濯で駆除するのは定番の対策ですが、本当にダニが死ぬのか・他の衣類に移ったりしないのか心配になる人もいるんじゃないでしょうか。

実は洗濯をしてもダニはほとんど死にません。
でも、生地の厚さにもよりますが水流によって生きているダニをある程度落とすことはできるんです。

もちろんアレルギーの原因となるダニアレルゲンはしっかり除去できるので安心してください!

この記事では具体的にどういったことなのか解説していきますので、洗濯でダニがちゃんと駆除できるかお悩みの方の参考になれば幸いです。

こちらの記事でわかること

  • ダニは洗濯で死ぬのか?
  • 洗濯でダニを駆除するやり方
  • ダニは他の洗濯物に移るのか?




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シーツなどの薄手の布は90%毛布など厚手の布は20%程ダニが落ちる

参考 島野智之・高久元[編](2016).『ダニのはなし』.朝倉書店.117P

洗濯をしても生きているダニは全体の30%程しか死なないのですが、薄手のシーツなどはダニが潜り込んでしがみ付く場所がないので、90%程は流されて除去できます。

衣類から除去されたダニも水に流されて排水されるので、洗濯槽を清潔に保っていればダニが残留することを気にする必要はあまりありません。

ですが、毛布や布団のような布地が厚いものはダニが中心の綿に潜ってしまうので、除去できるのはおよそ20%程と少ないんです。

一方でアレルギーの原因となるダニのフンは水溶性(水に溶けやすい性質)なので、厚手薄手に関係なく90%以上洗い流すことができます。
つまり、ダニアレルギーの人にとっては洗濯が最大のダニ対策と言えますね。

ダニに刺されて悩んでいる人は残念ながら通常の洗濯だけではダニ本体をすべて除去することは難しいので、別にダニ駆除をしないといけません。
詳しい対策は次項でお話していきます。


また、「洗剤でダニは死ぬのか」についてですがダニは洗剤や殺菌効果ぐらいじゃ死にません。詳しくはこちらの記事でも解説していますので読んでみてください。
⇒ 塩素系漂白剤でダニは死なない

ダニに対する効果

布地の厚さダニのフン
除去率
ダニ本体
除去率
具体的な洗濯物
薄手90%90%衣類
シーツ
布団・まくらカバー
タオル
厚手90%20%冬物衣類
冬物シーツ
毛布
布団
タオルケット
まくら


ばくばく
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薄手の布地はダニの9割が落ちるといっても残りの10%が気になる人もいると思います!
でも、洗濯した後にカラッカラに干しておけばダニは乾燥して死んでしまうので大丈夫だったりします



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ダニは60℃の熱で死ぬので洗濯乾燥機や温水で除去できる

「洗濯でダニ本体をしっかりと駆除したい!」という人には、ダニを熱で退治する方法があります。

ダニは高温に弱くだいたい50℃で15分、60℃で1分さらされるとほぼ死滅します。
といっても実際にやるとなると洗濯物全体をしっかり温めないとダニに逃げられてしまうので、加熱温度や時間はもうすこし長くなります。

では具体的にどうするかというと、方法は3つあります。

  1. 洗濯乾燥機で加熱する
  2. 温水洗浄機能付きの洗濯機を使う
  3. 一度熱湯につけ置きしてから洗濯する



1.洗濯乾燥機で加熱する

最近のドラム式洗濯機には乾燥機がついているタイプも多いので、これを利用してダニを駆除します。

機種によっては低温だったりすると効果が薄いのですが、タンブラー乾燥で60℃くらいにできればダニ駆除効果が高く、毛布などの厚手でもだいたい40~60分ほどかければ十分です。

駆除後はダニのフンや死骸といったアレルギーのもとが残っているので通常どおり一度洗濯をして落とします。

注意点としては、乾燥機に掛けられない洗濯物は傷んでしまうので使えないということです。
洗濯前に乾燥機がつかえるかどうか洗濯マークを確認しておきましょう!

60℃までタンブル乾燥OK

80℃までタンブル乾燥OK

タンブル乾燥NG

参考 消費者庁洗濯表示(平成 28年12月1日以降)




2.温水洗浄機能付きの洗濯機を使う

海外では結構普通なのですが、洗濯物を温水で洗うことで汚れをしっかりと落とせる機能があればこれを利用してダニも一緒に駆除できます。

日本の排水管周りは基本的に60℃までしか耐えられない構造なのですが、洗濯機の内部ですべて処理してくれる高機能な温水洗浄機能がついた洗濯機が出ています。

ダニ駆除に特化した機能を搭載したモデルもあったりするので、そういった洗濯機を選ぶのも効果的です。

ちょっとお値段が高いのがネックですけど・・・一度買えばずっとダニを駆除し続けられるので検討の余地はあるかと思います。

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3.一度熱湯につけ置きしてから洗濯する

温水洗浄や乾燥機が付いていない洗濯機の場合は、一度洗濯物を熱湯につけ置きしてダニを駆除してから洗濯する方法があります。

ダニをしっかり駆除するには、洗濯物全体を60℃以上に温める必要があるので熱湯は70~80℃くらい必要です。

注意点としては、通常の洗濯機は高温に耐えられないのでそのまま熱湯を入れてしまうと故障する可能性があるので、熱湯は別途冷ましてから捨ててください。

また、熱湯を使ったダニ駆除は火傷に注意が必要なのと準備や後片付けがかなり大変なので布団や毛布などはむずかしいかもしれません。
バケツやタライに入るサイズまでにしておくのが楽かなと思います。

熱湯を使ったダニ駆除についてはこちらの記事でも解説していますが、個人的にはすっごい大変なのであまりお勧めしていません。
⇒ 熱湯を使ったダニ駆除をおすすめしない理由

ばくばく
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お布団はあまり洗濯でのダニ駆除に向いていないので、他の対策も試してみて
⇒ 布団のダニ対策



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Q:ダニは他の洗濯物に移るの?A:移っても増えなければ影響ないです

ダニに神経質になりすぎている方に多い疑問なのですが、「ダニが他の衣類や洗濯槽に移ってしまわないか不安」というものです。

移る移らないだけの話でしたらダニは洗濯くらいじゃ死なないので、生きている限り偶然取り付く可能性はあります。
といっても、ダニは非常に小さく0.2~0.5㎜ほどしかないので、洗濯中にダニが自ら動いて移るというのは無理があります。

それに元々、ダニを一匹残らず絶滅させることが不可能なので、殺すことよりも増えすぎないように環境を清潔に保つことが現実的な対応なんです。

ですので、ダニは基本的にそこら中に居るのが当たり前でちょっとくらい移っても異常繁殖しなければ影響はほぼありません。

必要以上にダニを気にしすぎないようにしましょう!

一つ注意することといえば、洗濯槽の中でカビが生えるとコナダニが発生してしまう場合があるので、洗濯槽は常に清潔に保つ必要があります。

洗濯槽が清潔ならダニは繁殖できない

  • 洗濯後は蓋を開けておく ※除湿効果でカビ防止
  • 乾燥機能があるなら使用する
  • 槽洗浄コース機能があるなら使用する
  • 酵素系クリーナーや重曹を使ってぬるま湯で洗浄する


ばくばく
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どうしてもダニ移りが気になる人はアリエールのダニ除けプラスという洗剤があるよ

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洗濯乾燥機が無いならコインランドリーで乾燥・洗濯しよう

ご家庭の洗濯機に「乾燥機ついてないよ!」って人も多いと思います。
そんなときは近所のコインランドリーの大型高温乾燥機を使ってダニを駆除する方法があります。
こちらなら大型サイズなので布団や毛布などもダニ駆除できちゃいます。

  • 【STEP1】高温乾燥機に40~60分かけてダニを駆除
  • 【STEP2】通常どおり洗濯してダニのフンや死骸を除去


コインランドリーにある高温乾燥機は70~80℃の熱風で回転しながら乾かすのでダニをほぼ死滅させることができます。

ちなみにですが、風圧でダニを吹き飛ばしているのではなくて高温の熱で殺しています。
たまに勘違いされる人もいますが、ちょっとくらいの衝撃や風ではダニはひっついて取れないのです。

ばくばく
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コインランドリーの乾燥機もタンブラー式なので、洗濯物が傷まないように洗濯表示を確認しよう!



毎日の洗濯に疲れたら宅配クリーニングに出してみよう

「毎日毎日、洗濯で疲れた・・・」「コインランドリーも面倒」そんな方には、宅配クリーニングがおすすめです。

申し込めば宅配用のセットを送ってくれるので、それに布団や衣類を入れて送り返すだけでOK!
お家に居ながらにして、クリーニングに出せる夢のようなサービスです。

業務用の洗浄機や乾燥機は家庭用のとは違うのでダニ除去・抑制率もたかく、期待できます。

衣替えのシーズン毎に出すようにしておけば、多少ダニがいても再繁殖するまえに駆除できますし、ふわふわの仕上りは夜眠るときの楽しみでもあります。

ちょっとお値段はかかりますが洗濯の苦労が無くなりますし、よかったら検討してみてください。

全国宅配クリーニングサービス

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洗濯出来ない寝具なら高密度繊維カバーやダニ捕りシートで除去

どうしても洗濯ができないお布団や衣類にダニが発生してしまったなんて時の最終手段は2つあります。

新しく買い替える」か「専用のダニ対策グッズを買う」です。
どっちもそこそこお金がかかります・・・ゆえに最終手段なのです。

最終手段1.高密度繊維カバーでダニをブロック

高密度繊維カバーというのは、シーツや布団カバーの繊維がダニが入れないほど狭く加工されたダニ対策グッズです。

これを使うとどうなるかというと、例えばダニが発生している綿布団にカバーをつけると中のダニは一切出てこれません。
直接肌にダニが触れないので、刺される心配もアレルギーがでることも減ります。
そして、外からもダニは入れないので再繁殖もしません。

もちろん定期的に洗濯や干したり、表面のダニを取り除く必要はありますが簡単なメンテナンスだけでOKです。

デメリットとしては、商品によっては通気性が悪かったり寝心地に影響があることや値段が高いことですが、長期間使えることを考えるとしっかりとした製品を選べばそこまで問題にはならないと思います。



最終手段2.ダニ捕りシートを置く

ダニ捕りシートにはいろんな種類の商品がありますが、私が実際に使ってみてよかったと感じたのは「ダニ捕りロボ」というグッズです。

基本的に置いておくだけでよいので、楽ですし定期的に届けてくれるので買い忘れもなく続けやすいです。

デメリットとしては、この手の商品はダニをおびき寄せてから死滅させていくので、即効性がなく効果が感じられるまで時間がかかることです。

即効性を求めている人にはおすすめできませんが、長い期間駆除と予防をするのには続けやすく向いているので、一度徹底的に駆除してから予防として使いたいグッズです。

どんなグッズなのかはこちらの記事にまとめているので、気になったら読んでみてください。



ばくばく
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健康被害がでるまでダニが増えているってことはお家全体が繁殖しやすい環境になっているんだ
寝具だけを対策しても、また増えてしまう可能性が高いからダニが増えにくい環境づくりも一緒にやっていくのが大切だよ



ダニアレルゲンの除去には洗濯で十分だけどダニ本体を駆除するには加熱が必要

洗濯でダニは本当に駆除できるのかについて解説してきました。
毎回の洗濯にうんざりしてきた人の助けに少しでもなれたなら幸いです。

洗濯のダニ対策効果まとめ

  • シーツはダニのフン・本体ともに9割除去
  • 毛布はダニのフン9割・本体2割除去
  • 洗濯でのダニの死亡率は30%
  • 洗濯中のダニは偶然以外に移ることはない
  • 温水や乾燥機で加熱して洗濯すれば駆除率アップ
  • 洗濯槽はダニ・カビ防止に乾燥と洗浄をしよう
  • 洗濯物や布団を仕舞う場所もダニ対策しよう
  • 洗濯できなくても別の駆除方法がある


ダニ対策はアレルギーの元になるフンや死骸と、生きているダニ本体とで対策の効果もやり方もかわってくるので難しく感じてしまうかもしれません。

ですが、基本的にダニは居なくならない前提で考えれば、増えすぎないように清潔な環境を整えるということに行きつきます。

正論を言われても・・・と思うかもしれませんが、対策方法は一つじゃないのでご自身にあった続けられる方法があるはずです。

まずはお洗濯をがんばった自分自身を褒めてあげましょう!

ばくばく
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最後までご覧いただきありがとうございました

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